EU、ロシア産ガスの輸入のさらなる削減を協議

セクター 制裁
関係国 EU/その他/ウクライナ
掲載日 2024-03-04
コンテンツ 3月4日付Interfaxによると、欧州委員会(EC)のシムソン・エネルギー担当委員は、EU加盟国のエネルギー担当大臣がEUのロシア産ガスへの依存度を下げるためのさらなる措置を検討したと述べた。同委員は3月4日、EU理事会のエネルギー問題に関する会議後、「われわれは4つの議題を討議した。ガス市場の見通し、ウクライナ経由のガス輸送を停止した場合の影響、ガス需要をさらに削減する必要性、そしてリトアニアが提案した、ロシア産LNGの輸入を削減する方法だ」と述べた。同委員によると、昨年のロシア産ガスの依存度はEUのガス輸入全体の15%だった。2022年は24%、2022年以前は45%だった。「ロシア産ガスの輸入は2021年以降71%減少した。一方、ガスの備蓄は62%のレベルであり、このままいくと、暖房シーズンが終わった時点の備蓄は45~55%になる」と指摘した。同委員は、ガスプロムとナフトガスの間のトランジット協定が2024年12月31日に切れることにも言及した。2023年、ウクライナ経由でEUの中部・南東部諸国に供給されたロシア産ガスは140億㎥にのぼった。EU加盟国は別のルートでガスを得る方法を検討すべきと指摘する。同委員は「EUはロシアとの3者協定の延長には関心がない」と付け加えた。「今重点を置くべきは、ウクライナを支援すること、そしてウクライナのガスインフラと貯蔵庫を今後どのように活用するのが最善か、そしてウクライナのEUのエネルギー市場へのさらなる統合だ」と強調した。同委員によると、「EUのエネルギー担当大臣は、15%の自主的な需要削減を来年も継続するという欧州委員会の勧告に同意した」という。同委員は、ロシア産LNGの輸入量が安定していることを指摘した。昨年、欧州の企業はロシアから180億㎥のLNGを輸入した。同委員の見解によると、EUは「ロシアがパイプライン輸出量の一部をLNGルートによって補填することを許してはならない」。
ROTOBOビジネスニュースクリップ掲載号及び発行日 2024年3月12日 第137号
入力日 2024-03-13
データ番号 5163