制裁によりカザフスタンの銀行でロシアからの送金処理に遅延

セクター 制裁
関係国 カザフスタン/その他NIS
掲載日 2024-04-08
コンテンツ 4月8日付Izvestia、RBKによると、オポーラ・ロシアのニコライ・ドゥナエフ副会長が、ロシアからカザフスタへの送金の処理に遅れが生じており、問題は深刻で、支払いが数週間保留されていると語った。カザフスタン最大の銀行であるHalyk Bank等、一部の銀行はロシアとの取引を拒否している。同副会長によると、その原因は、カザフスタンが二次的制裁を回避しようとしているためである。以前はドル取引の処理を巡る問題がみられたが、現在はルーブルやテンゲ建ての取引も困難になっている。全国決済協議会(決済サービス事業者の団体)のアレクサンドル・リンニコフ理事長によると、この問題は1月に発生し、送金処理には2~3週間かかっている。制裁の脅威を明らかにするため、顧客の取引のコンプライアンスチェックをより詳細に実施するようになったことが一因であるという。イムパヤ・ルスのアレクセイ・ラズモフスキー営業部長は、2月末に状況がさらに悪化し、カザフスタンだけでなくキルギス向けの支払いにも遅れが生じていると指摘している。同部長によると、ロシア中銀がオンラインカジノに関係する違法な取引を追跡するようになったため、ロシア側のチェックも厳しくなったという。こうした取引によりCIS諸国の銀行を経由して別の国に送金されるケースが多かったためである。リコム・トラストのオレグ・アベレフ分析部長は、最も厳格なチェックを行っているのは、ロシアにとって「非友好国」とされる国々の顧客にサービスを提供するカザフスタンの銀行であるとの見解を示している。ドゥナエフ氏は、キルギス等、他の国への送金の状況はカザフスタン向けよりましだが、取引額もカザフスタン向けに比べると少ないと指摘している。

ROTOBOビジネスニュースクリップ掲載号及び発行日 2024年4月16日 第140号
入力日 2024-04-19
データ番号 5265